1冊10分で読める本の要約

2017.04.21

クラッシャー上司

平気で部下を追い詰める人たち

20170421 summary

著者松崎 一葉

ページ数203ページ

出版社PHP研究所

定価886円(税込)

出版日2017年01月14日

Book Review

部下を精神的に潰しながら、どんどん出世していく人物、それがクラッシャー上司だ。
本書で述べられているクラッシャー上司の特徴は以下の通りである。部下をときには奴隷のように扱い、精神的に追い詰めて潰す。他人への共感性が欠如しているため、そのことに罪悪感を抱かない。しかも、基本的には仕事ができるため、会社としても処分がむずかしい。結果として、クラッシャー上司は部下を潰しながら、どんどんと出世していく。
著者によると、クラッシャー上司は日本に特徴的な問題であり、そもそも日本の企業文化そのものにクラッシャー的な傾向があるという。特に大企業の雇用形態はクラッシャー上司を生みやすい。「働き方改革」が謳われている今こそ、部下を潰さない組織づくりが日本には求められている。
本書では、まずクラッシャー上司の具体例が提示される。次に、なぜ彼らが部下を潰してしまうのか、クラッシャー上司の精神構造、および彼らを生んでしまう組織構造が紐解かれる。最後に、企業におけるクラッシャー上司対策が提示されるという構成になっている。
クラッシャー上司とされる人物像に、まったく心当たりがないという人はおそらくほとんどいないであろう。組織マネジメントに関心がある人、企業の人事担当者、教育に携わる人、なによりもクラッシャー上司に接したことのある人に、お薦めの一冊である。

要約本文

クラッシャー上司の実態

自分こそが「善」だという確信

クラッシャー上司とは、部下を精神的に潰しながら、どんどん出世していく人を指す。部下を追い詰めていることに対して罪悪感がなく、部下の気持ちに共感することができない点が特徴だ。ただし、これらの特徴の程度には、人によって差があり、部下の潰し方も人によって異なる。ここではそのうち、3つの事例を取りあげ、クラッシャー上司の人物像を示していく。
まず、最初に挙げるのは、部下につきっきりで指導をして精神的に追い詰め、潰してしまったクラッシャー上司Aである。仕事の飲み込みが早く、飲み会でも気遣いができる評判のよい女子社員Fは、クラッシャー上司Aから期待され、厄介なクライアントの案件を任された。クラッシャー上司Aは、「お前ならやれるはず」「困ったら聞きに来い」「俺もキツイ仕事でしごかれてここまで来た」などとFを叱咤激励。Fは期待に応えようと全力で働いた。
しかし、クライアント側で担当者間の引き継ぎがなされていなかったことから、Fは依頼された設計の全面やり直しを言い渡されてしまう。すると上司Aは、Fのやり直しにつきっきりとなり、食事やトイレのタイミングまでFに合わせるようになった。そして、少しでもミスがあると、叱責をくりかえした。
依頼先への再度のプレゼンの後、Fは自宅で身体が動かなくなり、欠勤が続くようになった。産業医の面談により、うつ状態と診断。一方の上司Aには悪気はなく、自分の言動が「善」であると確信していたという。

この続きはtypeメンバーズ限定です。

まだtypeメンバーズでない方

簡単1分!
メールアドレスとパスワードのみで
登録できます。

typeメンバーズになる(無料)

typeメンバーズの方

ログインID(メールアドレス)

次回から自動でログインする