コラム

2017.08.03

どの仕事にも等しく力をかけると、なぜ生産性があがらないのか?

生産性をあげるには、定常業務を減らして付加価値業務を増やすことが大切。では、どのように定常業務を把握し、その割合を減らしていくのか? ベストセラー『職場の問題地図』の人気業務改善士が、仕事の4つの分類法と力のかけ方のコツを教える。新刊『チームの生産性をあげる。』から一部を紹介。
※こちらの記事は『ダイヤモンド社 書籍オンライン 』の提供コンテンツです。元記事はこちら。

「のび太のくせに生意気だ」
重要でないことに多くの時間を使っていないか?

「お前、のび太のくせに生意気だぞ!」

国民的人気アニメの名セリフ。この発想、業務の問題を発見する上で大事です。

・この業務、たいして重要でないクセに、ずいぶんと時間がかかっているんだな……
・たかだか1人の部長のための報告に、えらいリソースを割いている
・こんな単純作業に、毎月2人がかりで10時間も使っているの!?

とるに足らないような業務に、人手や時間やコストをムダにかけている。いわば、「のび太のくせに生意気だ!」。これ、もったいないですね。チームの業務を洗い出した「業務一覧」(第3回参照)を眺めながら、そこにぜひ気づきましょう(ちなみに、のび太くんの人格をどうこう言っているわけではありません。念のため)。

定常業務の割合を把握する
ルーチン業務を減らして付加価値業務を増やす

業務の一覧化をすることで、定常業務と非定常業務のバランスが見えてきます。一覧のリストに色付けしてみるのもいいですね。

定常業務と非定常業務の割合に注目しましょう。定常業務に追われている状態になっていませんか? もちろん、定常業務だけをやればいいチームなら問題ないかもしれませんが、高付加価値業務や新規業務へのシフトが求められているのであれば、定常業務の割合を減らす努力をしなければなりません。

定常業務がどのくらいの割合を占めているのか? これをまず把握しましょう。そうでないと、目先のこまごまとした業務に日々追われて新しいことに手をつけられなかったり、新規業務分が純増になって残業が大幅に増えます。

「付加価値業務にシフトせよ」「定常業務を効率化せよ」

そのためにも、現状把握は肝です。

各業務の4つの方向性を決める
すべての業務に等しく力をかけてはいけない

定常業務と非定常業務の割合はわかった。低付加価値業務の時間のかけ方に問題があることはわかった。その他、それぞれの業務の問題点やムリ・ムダは見えてきた。次に、おのおのの業務への力のかけ方を決めます。

第3回で見た、業務一覧のエクセルシートの右端に「方向性」という名前の列を追加してください。ここに、4つの分類を記入します。

(1)強化
(2)効率化
(3)現状維持
(4)縮小・廃止

(1)強化

あなたのチームを支える目玉業務、関係者への価値提供を期待されている業務。これは、力をかけてレベルアップさせたいものです。
【打ち手の例】:時間をかける、人を増やす、システム化するなど

(2)効率化

提供している価値のわりに、ムダやムリが多い業務。価値はあっても、残業や手戻りが多い業務は効率化を目指しましょう。
【打ち手の例】:プロセスを見直す、問題の原因を除去する、作業効率をあげる、外注化する、システム化する

(3)現状維持

強化したくても予算がない。効率化したくても、現実的な打ち手がない。あるいは効率化を検討する時間がどうしてもとれない。その場合はひとまず「現状維持」のラベルを貼っておきます。

(4)縮小・廃止

チームの役割や期待価値を勘案すると、たいして意味がない。人手が足りなくて手が回らない。もはや役割を終えた。脱属人化できそうにない。そういった業務は、縮小・廃止も検討してみましょう。基本的に、組織が成長し続ける前提においては、業務量は右肩上がりに増える一方。止められるものは止めていかないとやがてオーバーフローします。
【打ち手の例(縮小)】:営業時間や受付時間を短縮する、提供頻度を下げる、「やれるときにやる」レベルにする、「担当者がいるときだけやる」レベルにする

すべての業務に同じように力をかけ、フルパワーで戦っていたら、やがてチームは疲弊します。業務一覧に洗い出した、1つ1つの業務に対し、どこで勝負するか? どこは手を抜くか? チームメンバーで話し合って決めていきましょう。

(この原稿は書籍『チームの生産性をあげる。――業務改善士が教える68の具体策』から一部を抜粋・加筆して掲載しています)


出典:ダイヤモンド社 書籍オンライン Copyright © 2016 DIAMOND,Inc. All rights reserved.

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    著者:沢渡 あまね
    出版社:ダイヤモンド社
    定価:1,728円

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