あの人の推薦書籍

2017.07.27

複業研究家が20代ビジネスマンのために選ぶ! 「未来を見据える」マインドを育てる本

“You are what you eat.”すなわち「あなたのカラダはあなたが食べたもので作られる」とするならば、”You are what you read.”「あなたのココロはあなたが読んだもので作られる」と思っています。

20代ラストイヤーに突入した筆者が、「20代に読んでおきたい本」をご紹介したいと思います。

1冊目から「夢のあきらめ方」とは、いきなり虚を衝かれたように感じる方も多いかと思いますが、20代という社会人人生のスタートを切る上で、計画された偶発性理論はぜひ知っておきたいところです。

スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が提唱したこの理論、「プランドハプンスタンスセオリー」。教授の研究によれば「キャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」のだそう。

もう少し言えば、「夢は常に変化し続けるもの」であり「その変化をもたらすのは偶然の人との出会い」だということ。そして、そうした好ましい偶然の人との出会いの機会を得るには、次の4つの習慣が重要なのだと、著者は言います。

【好奇心】興味関心を持つこと持続性飽きずに続けること
【柔軟性】他人の意見も聞くこと
【楽観性】くよくよし過ぎないこと
【冒険心】失敗を恐れないこと

自分自身のキャリアを考える上で、ぜひ押さえておきたい一冊です。

「アドラー心理学」について書かれた一冊です。

「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」とはアドラー心理学の根底にある考え方ですが、本書では哲人が青年を諭すような形で、対人関係の悩みについてどう向き合うべきかについて指南してくれます。

アドラー心理学では、他者と自分を比較したり、他者からの承認を求めることを徹底的に否定します。

中でも秀逸なのが「課題の分離」という考え方。「自分の課題」と「他者の課題」を分離することによって、コントロール可能な「自分の課題」のみに自分の意識を集中させ、コントロールが難しい「他者の課題」に対しては踏み込まない、という方法論です。

「嫌われる勇気」とはすなわち、他者から好かれよう、あるいは嫌われないようにしよう、ということを意識する、「他者の人生」を生きるのを辞めて自分の人生を生きて本当の意味での自由を手に入れる勇気を持とう、というアドバイスなのです。

本書はベストセラーになっているので、手に取って読んだことのある方も多いかと思います。特に本書については実践できるところまで落とし込むことが重要なので、何度でも読み返したい一冊です。

自分の好きなことを、仲間と楽しくやっていた学生時代から社会人ビジネスパーソンになって一番はじめにぶつかる壁の一つが「人を動かすことの難しさ」です。

営業だろうと企画だろうと、職種を問わず「人を動かす」仕事からは逃れられません。

僕が社会人1年目、営業として働いていた時に尊敬しているトップセールスの方に「オススメの本はありますか」と聞いたところ手渡された一冊が「影響力の武器」です。営業パーソンのバイブルとしても知られています。

本書では、社会心理学に基づいて「なぜ、人は動かされるのか」についての法則をいくつか紹介されています。

その代表的なものが「返報性のルール」でしょう。

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社会学者や人類学者によると、人間文化の規範のなかで最も広範囲かつ基本的なものの一つに返報性のルールがある。このルールは、他者から何かを与えられたら自分も同様に与えるように努めることを要求する。返報性のルールは、行為の受け手が将来それに対してお返しをすることを義務づけるので、人は自分が何かを他者に与えてもそれが決して失われるわけではないことを確信できる。
(『影響力の武器』より)
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ギブ・アンド・テイクとはよく言ったものですが、「見返りを求めずに」相手に貢献することが、「恩は返さないと」という返報性のルールから、結果的に大きな見返りが得られる、という法則です。

その他にも、「ドア・イン・フェイス・テクニック」や「ローボール・テクニック」や「希少性の原理」など、「人を動かす」ために有用な法則が満載なので、ぜひ手にとってみることをオススメします。

WORK SHIFTの著者、リンダ・グラットンの最新刊、『LIFE SHIFT』はこれからの時代を生きる20代にとって必読と言えるでしょう。本書の原題は”The 100-Year Life”ですが、まさに「100年生きる時代の人生戦略」についてヒントを与えてくれる一冊です。

本書によれば、「2007年に日本に生まれた子どもの50%は107歳まで生きる」そうです。

そうした「人生100年時代」においては、これまでの「教育→仕事→引退」というステージ制の人生モデルではうまく行かない、と著者は説きます。

そうしたステージモデルを前提とした、「一つの会社に長く勤めて、定年後に老後人生を送る」という人生設計ではなく、その時々の時流や自分自身のニーズに合わせて会社を移り、時には「ポートフォリオワーカー」として複数の仕事を同時並行でこなしたり、働きながら大学や大学院で学び直す、といった「マルチステージ」な新しい生き方、働き方を志向しなくてはなりません。

もう一つ、本書のキーワードになっているのが「無形資産」。マイホームやお金といった目に見える「有形資産」だけではなく、目には見えない「無形資産」を築くことも重要だという考え方です。

具体的には、仕事に役立つスキルや知識、人的ネットワークなどを指す「生産性資産」、心身の健康や友人、恋人、家族など、幸福感や充実感を与えてくれる「活力資産」、そして人生の途中で、新たなステージへの移行を成功させる意思や能力「変身資産」の3つです。

この3つの「無形資産」を築き続けることを意識する。ぜひ20代のうちにやっておきたいものです。

最後にご紹介するのはこちら。これからの未来を予測する上で外せないのがテクノロジーの観点です。筆者が今最も注目する次代のリーダーの一人、メディア・アーティストの落合陽一さんの最新刊「超AI時代の生存戦略」です。

「シンギュラリティ」という言葉は今、あらゆるメディアで喧伝されているので、一度は聞いたことがあるかもしれません。

「AI人工知能をはじめとしたテクノロジーが飛躍的に進歩し、人間を超える知能を持ったロボットが存在するような世界」が2045年には訪れる、という話です。2045年というと、えらく先のことのように感じられますが、2045年よりもずっと早くシンギュラリティが訪れるのでは、という説もあります。

シンギュラリティが訪れると、日々AIやテクノロジーは爆発的なスピードで発展していって、これまで人間が担っていた多くの仕事を、ロボットやテクノロジーが代替してくれるようになります。

そんな「超AI時代」において、いかに生き残っていくか。その命題に対するキーメッセージが「これからは、『ワーク “アズ” ライフ』を見つけられたものが生き残る時代だ」というものです。

つまり、仕事雇用され、労働し、対価をもらうという考え方で、ワークとライフを切り分けるのではなく、好きなことで価値を生み出すスタイルに転換し、ライフにおいても戦略を設計し、差別化して生き残りをはかっていくことが重要だ、という考え方です。

そうした、仕事とプライベートの境界線が極めて薄い、人生そのものが仕事であり、趣味であり、生活である、という考え方が「ワークアズライフ」です。

現代のテクノロジーの最先端を行く著者だからこそ見えている、極めてアナログな人生の本質論が垣間見える一冊です。

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推薦者紹介

  • 西村 創一朗

    西村 創一朗

    株式会社HARES CEO。働き方改革コンサルタント。複業研究家。
    1988年生まれ。 首都大学東京法学系を卒業後、2011年に新卒で株式会社リクルートキャリアに入社し、法人営業(MVP複数回受賞)、新規事業企画、採用担当を歴任する。本業の傍ら「二兎を追って二兎を得られる世の中をつくる」をビジョンに掲げ、2015年に株式会社HARESを創業。プライベートでは三児のパパ。NPOファザーリングジャパン理事。週末は地域の少年サッカークラブのコーチも務める。

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